令和5年7月26日 水曜日
 最近は南沢さんがいろいろなところで札を詠んでいて,その録音を聴きながら,癖を指摘しています。
 癖を指摘するには,いろいろな読手さんの詠みを,とにかくたくさん聴きまくることが大切です。
 特に最近は,南沢さん,大きな会場で詠むことが多くて,しかもマイクを使わないんです。他の読手さんたちは,のきなみマイクを使うのですが……。
 マイクを使わない理由について,南沢さん曰く
「マイクを使う対戦は御前試合のようなイメージ,対して大きな会場でのマイクを使わない対戦は,関ケ原の合戦のようなイメージ」
なんだそうです。そして,
「本当の強さとは,いついかなる状況でも,実力を発揮できること,即ち御前試合だろうが猛吹雪の関ケ原だろうが,台風の真っただ中の巌流島の闘いだろうが,相手に勝利する実力が必要。それにはたまには大きな会場で生声で取る経験も大切にされるべき」
何だそうです。
 もちろんマイクを使うのと使わないのでは,条件としては全く異なります。また,一人の読手がマイクを使うのと使わないのでも,詠みそのものが全くの別物となります。
 広い会場でマイクを使って詠むと,読手は8畳間で1対1の対戦の詠みをするくらいのやわらかさで詠むことができます。ですがマイクを使わなければ,全身を楽器にして詠まなければ,会場の隅々まで声は伝わりません。
 会場の隅々まで声を届けるためのトレーニングって,結構厳しいものがあります。具体的なところはまた別の機会に譲ります。
 今日は令和5年7月9日の,東京都台東リバーサイドスポーツセンターで行われた,全国中学生団体戦第3試合(220畳,選手172名)による試合で南沢さんが札を詠んでいる音を紹介します。もちろんマイク無しで詠んでいます。

○7月9日 南沢さんによる詠みの音声はこちら!!

令和5年7月21日 南沢さんの今後の予定
7月29日 隅田総合体育館で札詠み(第三試合=13:00くらいからかな)
7月31日午後 中央小学校放課後かるた教室
8月7日 宇都宮市立簗瀬小学校5,6年生対象の競技かるた体験教室
8月15,16日 東京に集まる競技かるた大好き小学生と楽しく遊ぶそうです!!
8月19日 中央小学校放課後かるた教室
 その合間を縫って,任意の50枚の配列を覚えて取る進化系バリアフリーかるたの
特訓!!これを世の中に広げるためには,やってみたい人一人一人に対する個別トレーニングが必要です。少なくともいきなり対戦!!和気あいあいとした雰囲気の中で経験しながら覚えていく……では,競技にはなりません。でも,しっかり順を追ってトレーニングすれば,全盲者でも50枚の札の配置を覚えて札を取ることができます。
 チャレンジャー,現れないかな??同時並行で和気あいあい4人一首やら,枚数を絞った対戦やらもやりながら,普及を進められるとよいのですが。果たして南沢さんにそこまでの体力があるのだろうか……。

令和5年7月20日
 南沢さん大出世!!いつの間にやら7月29日の墨田総合体育館で開催される,一般の競技かるたの大会の読手に選出されたらしい!?そして今は50枚の札の配置を覚えて,札取りに……励む時間はなかなか取れず,それでも時間を見つけてはぼちぼち練習している感じです。
 中央小学校の放課後かるた教室には,小学校低学年のかわいらしいお嬢ちゃんお坊ちゃんが来るようになり,新しいコミュニティが育ちつつあります。まだまだ競技かるたには程遠い感じですが,かるたの楽しさと,友達とのかけがえのない時間を大切にできたら,それでいいだろうと思う今日この頃です。

令和5年3月11日
 今日はわれらが中央小学校放課後かるた教室から,6年生のIちゃんが,宇都宮かるた会主催の新人戦F級に参加しました。
 南沢さんは,Iちゃんが小学校最後のよき思い出になるようにと,何やらたくらんでおりました。そのたくらみとは……。
 Iちゃんの一生の親友となり得る,小学生の競技かるたのトップ選手とIちゃんを出会わせることでした。
 3月4日の午後,南沢さんのおナコードで,二人は出会っちゃったんですねぇ!!
 かるた会主催の公式戦出場は,人生で初めての経験となるIちゃん,片やお母様に連れられて,全国のかるた会主催の昇段大会に出場し,中学生高校生大学生一般人をバッタバッタと倒して段位を得たMちゃん。
 その二人がガチで2試合,対戦しちゃったのです。
 南沢さんはIちゃんに,事前に,
「札の並びが乱れてもいいから狙い札を決めて払い飛ばせ」
と意識づけていました。
 初戦。Iちゃんは何とMちゃんから7枚の札を取りました。結果としては18枚差で負けてしまいましたが快挙です。
 2試合目。IちゃんとMちゃんの気合はマックスに達し,札を読む南沢さんがその熱気でメラメラ燃えだしちゃうくらいな感じでした。
 36畳の大和室のど真ん中で対戦するIちゃんとMちゃん。うわぁカッコいいぃぃぃ!
 払った札が壁に勢いよく当たり,からんからんと音を立てて転がります。何とIちゃん,12枚取りました。

 んでもって11日。IちゃんはA級からG級までの階級別の下から2番目,F級にて,人生初の公式個人戦に挑みました。
 Mちゃんは初段リーグのD級。高校のかるた部の学生さんたちが多くいる階級で試合に臨んだそうです……って,南沢さんもネコも,所用のため会場には行けず,長距離移動の電車の中だったんですニャァ!!

 夕方に慌ただしく用事を終えた南沢さんがメールを確認すると……。
ニャンとニャンと。試合が終わるごとにIちゃんが書いた結果と対戦の様子を報告するメールがニャラんでおりました。
 初戦,10枚差で勝ちました!!二試合目,18枚差で勝って決勝トーナメント進出が決まりました!!
それから宣伝メールが10通くらい並んでいて……えぇっとぉ,えぇっとぉ,結果はニャいのかニャァ……。
 あ,ありましたありました!!最終戦20枚差で勝利して優勝しました!!
(Mちゃんはどうなったニャ???)
……。
「MちゃんもD級優勝!!!!」
 うぁぁぁぁぁぁ……。南沢さんもネコも腰を抜かしました。

令和5年2月19日 日曜日
 にゃ,にゃんと,2月から,われらが東京百星かるた会が,毎月第3土曜日に,リアルな活動を復活させることになったという連絡がありました。ネコも南沢さんも,突然なことで,2月,3月,5月と,既に第三土曜日には予定が入ってしまっておりました。あら残念……。でも4月の第三土曜日は時間が確保できそうな見通しがつき,久しぶりに出かける気マンマンです。
 そのうちに全盲者でかるたを愛好している皆様に,100枚の札のうち50枚を適当に選び出して,それを仮想空間に並べて取り合う,進化系バリアフリーかるたを紹介しよう何ぞとたくらんでおります。
 きっと,きちんと,取りやお手付きを判定してくれる,リアル競技かるたのトップ選手やら,公式審判の先生方が,活動に協力してくださる日も,近づいてきているような気がしています。
 さぁさ,皆様,3月13日からは,マスク着用も個人の判断となるそうですから,いろいろなこと,少しずつ再会させていきましょう。

令和5年1月5日 木曜日
 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 相変わらずコロナの影響が続く世の中ですが,少しずつWITHコロナを意識した取り組みの模索が進む今日この頃です。
 ずいぶんご無沙汰してしまいましたが,その間,冬眠していたわけでも何でもなく,猛烈な勢いでさまざまな模索を続けていました。
 その間に,中央小学校放課後かるた教室のお子様たちは,某国民的人気漫画の作者,あの有名漫画か先生から一生の思い出に残る素敵な時間をいただき,未来へのエネルギーをフル充電。
 南沢さんはとうとう100枚の札から任意に選ばれた50枚の札を使って,全盲者が楽しめる,一般の競技かるたに近い形の進化系バリアフリーかるたを開発し,自分自身が実験台になって,オンボロ借家の床に穴を開けんばかりにどったんばったんとやらかしています。
 ということで今年は力強くバリアフリーかるたの世界の再生を模索します。今年もよろしくお願いします。


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