令和6年8月21日 水曜日
 わがご主人,南沢さんは今年も,滝野川かるた会の小山先生から札を読む機会をいただいて,8月12日には東京都中央区立スポーツセンターで行われた,競技かるた中学校団体戦全国大会と,8月18日に錦糸町の隅田総合スポーツセンター武道場で行われた小学生団体戦全国大会で,札を読ませていただきました。
 点字を読むことが苦手な南沢さんは,一般の目の見えている読手さんのように100枚の読み札の中の一枚を抽選で引いて読んでいくことは,できなくはないのですが,かなり難しいようです。とはいえ無理くりやることもあるのですが,読み終えた札をまだ読んでいない札の中に混ぜちゃったり,下の句の最後の音の伸ばしが微妙に短くなってしまったり,間が縮まりすぎたり空きすぎたりと,まぁそういうこともあって難しいようです。
 そこで南沢さんは今は読み札を使わずに100枚の札をランダムに読み上げることが多いのです。でも,ガラガラポンで出た札を読むように,何の法則性も規則性もなく,読む札を決めて読みたいとは思っているようです。
 そんなわけで最近は,家で点字の読み札をグジャグジャに混ぜて,一枚ずつ籤を引くようにして手に取った札を早口で小声で読みながら,出札の順番の妙を楽しんでいるようです。
「一字決まりの札の後に一字決まりの札が来た!!」「大山札が続けて3枚も出た!!」「こういうことが起こる確率は……」
「あぁ哲学ですニャァ……目が見えていたら,こんなことに時間をかけることなんてニャイだろうにニャァ……」
そんなことを思った次第でした。
 そして2日間の南沢さんや,他の読手さんの読みを聴いて,その出札に思ったこと。
「南沢さんの読みでは,明らかにオ手つきをする選手の数が他の読手さんの時より多い!南沢さんはある意味イジワルなのかニャァ!?それとも読みがヘタクソなのかニャァ!?」
そこで南沢さんご本人にきいてみた。南沢さん曰く
「その両方だよ!!」

令和6年8月7日 水曜日
ニャンとニャンと,1年以上ぶりの更新となってしまいました。
相変わらず月に2度くらい,中央小学校のお子様たちと,かるたをして遊んでいます。
3月と7月に,大阪まで行って,バリアフリーかるたの愛好者たちと交流してきました。
南沢さんはパソコンに適当にその場で選んだ50枚の札の並び順を決めさせて,その並びを覚えてドッタンバッタンやらかしています。四人一種もいいけれど,一人でひたすら50枚の札を取る練習をするのも面白いそうです。でも,それを楽しむには,かなりのまとまった時間が必要ニャンだそうです。
南沢さんはこのところ,あっちの病院,こっちの病院と,通院して,いくつかの持病の治療にいそしんでいます。いろんな病院からてんこ盛りのお薬をもらって飲んでいるらしい。若い頃,パチンコ屋でしこたまたばこの煙を吸い込んだことが,どうやら今の健康状態に直結しているらしいです。やりたいことたくさんあるようなのですが,不健康がそれを邪魔しているみたいです。皆さんも健康にはお気を付けくださいね。南沢さんのように虚弱体質にならないようにしてくださいね。

令和5年7月26日 水曜日
 最近は南沢さんがいろいろなところで札を詠んでいて,その録音を聴きながら,癖を指摘しています。
 癖を指摘するには,いろいろな読手さんの詠みを,とにかくたくさん聴きまくることが大切です。
 特に最近は,南沢さん,大きな会場で詠むことが多くて,しかもマイクを使わないんです。他の読手さんたちは,のきなみマイクを使うのですが……。
 マイクを使わない理由について,南沢さん曰く
「マイクを使う対戦は御前試合のようなイメージ,対して大きな会場でのマイクを使わない対戦は,関ケ原の合戦のようなイメージ」
なんだそうです。そして,
「本当の強さとは,いついかなる状況でも,実力を発揮できること,即ち御前試合だろうが猛吹雪の関ケ原だろうが,台風の真っただ中の巌流島の闘いだろうが,相手に勝利する実力が必要。それにはたまには大きな会場で生声で取る経験も大切にされるべき」
何だそうです。
 もちろんマイクを使うのと使わないのでは,条件としては全く異なります。また,一人の読手がマイクを使うのと使わないのでも,詠みそのものが全くの別物となります。
 広い会場でマイクを使って詠むと,読手は8畳間で1対1の対戦の詠みをするくらいのやわらかさで詠むことができます。ですがマイクを使わなければ,全身を楽器にして詠まなければ,会場の隅々まで声は伝わりません。
 会場の隅々まで声を届けるためのトレーニングって,結構厳しいものがあります。具体的なところはまた別の機会に譲ります。
 今日は令和5年7月9日の,東京都台東リバーサイドスポーツセンターで行われた,全国中学生団体戦第3試合(220畳,選手172名)による試合で南沢さんが札を詠んでいる音を紹介します。もちろんマイク無しで詠んでいます。

○7月9日 南沢さんによる詠みの音声はこちら!!

令和5年7月21日 南沢さんの今後の予定
7月29日 隅田総合体育館で札詠み(第三試合=13:00くらいからかな)
7月31日午後 中央小学校放課後かるた教室
8月7日 宇都宮市立簗瀬小学校5,6年生対象の競技かるた体験教室
8月15,16日 東京に集まる競技かるた大好き小学生と楽しく遊ぶそうです!!
8月19日 中央小学校放課後かるた教室
 その合間を縫って,任意の50枚の配列を覚えて取る進化系バリアフリーかるたの
特訓!!これを世の中に広げるためには,やってみたい人一人一人に対する個別トレーニングが必要です。少なくともいきなり対戦!!和気あいあいとした雰囲気の中で経験しながら覚えていく……では,競技にはなりません。でも,しっかり順を追ってトレーニングすれば,全盲者でも50枚の札の配置を覚えて札を取ることができます。
 チャレンジャー,現れないかな??同時並行で和気あいあい4人一首やら,枚数を絞った対戦やらもやりながら,普及を進められるとよいのですが。果たして南沢さんにそこまでの体力があるのだろうか……。

令和5年7月20日
 南沢さん大出世!!いつの間にやら7月29日の墨田総合体育館で開催される,一般の競技かるたの大会の読手に選出されたらしい!?そして今は50枚の札の配置を覚えて,札取りに……励む時間はなかなか取れず,それでも時間を見つけてはぼちぼち練習している感じです。
 中央小学校の放課後かるた教室には,小学校低学年のかわいらしいお嬢ちゃんお坊ちゃんが来るようになり,新しいコミュニティが育ちつつあります。まだまだ競技かるたには程遠い感じですが,かるたの楽しさと,友達とのかけがえのない時間を大切にできたら,それでいいだろうと思う今日この頃です。

令和5年3月11日
 今日はわれらが中央小学校放課後かるた教室から,6年生のIちゃんが,宇都宮かるた会主催の新人戦F級に参加しました。
 南沢さんは,Iちゃんが小学校最後のよき思い出になるようにと,何やらたくらんでおりました。そのたくらみとは……。
 Iちゃんの一生の親友となり得る,小学生の競技かるたのトップ選手とIちゃんを出会わせることでした。
 3月4日の午後,南沢さんのおナコードで,二人は出会っちゃったんですねぇ!!
 かるた会主催の公式戦出場は,人生で初めての経験となるIちゃん,片やお母様に連れられて,全国のかるた会主催の昇段大会に出場し,中学生高校生大学生一般人をバッタバッタと倒して段位を得たMちゃん。
 その二人がガチで2試合,対戦しちゃったのです。
 南沢さんはIちゃんに,事前に,
「札の並びが乱れてもいいから狙い札を決めて払い飛ばせ」
と意識づけていました。
 初戦。Iちゃんは何とMちゃんから7枚の札を取りました。結果としては18枚差で負けてしまいましたが快挙です。
 2試合目。IちゃんとMちゃんの気合はマックスに達し,札を読む南沢さんがその熱気でメラメラ燃えだしちゃうくらいな感じでした。
 36畳の大和室のど真ん中で対戦するIちゃんとMちゃん。うわぁカッコいいぃぃぃ!
 払った札が壁に勢いよく当たり,からんからんと音を立てて転がります。何とIちゃん,12枚取りました。

 んでもって11日。IちゃんはA級からG級までの階級別の下から2番目,F級にて,人生初の公式個人戦に挑みました。
 Mちゃんは初段リーグのD級。高校のかるた部の学生さんたちが多くいる階級で試合に臨んだそうです……って,南沢さんもネコも,所用のため会場には行けず,長距離移動の電車の中だったんですニャァ!!

 夕方に慌ただしく用事を終えた南沢さんがメールを確認すると……。
ニャンとニャンと。試合が終わるごとにIちゃんが書いた結果と対戦の様子を報告するメールがニャラんでおりました。
 初戦,10枚差で勝ちました!!二試合目,18枚差で勝って決勝トーナメント進出が決まりました!!
それから宣伝メールが10通くらい並んでいて……えぇっとぉ,えぇっとぉ,結果はニャいのかニャァ……。
 あ,ありましたありました!!最終戦20枚差で勝利して優勝しました!!
(Mちゃんはどうなったニャ???)
……。
「MちゃんもD級優勝!!!!」
 うぁぁぁぁぁぁ……。南沢さんもネコも腰を抜かしました。

令和5年2月19日 日曜日
 にゃ,にゃんと,2月から,われらが東京百星かるた会が,毎月第3土曜日に,リアルな活動を復活させることになったという連絡がありました。ネコも南沢さんも,突然なことで,2月,3月,5月と,既に第三土曜日には予定が入ってしまっておりました。あら残念……。でも4月の第三土曜日は時間が確保できそうな見通しがつき,久しぶりに出かける気マンマンです。
 そのうちに全盲者でかるたを愛好している皆様に,100枚の札のうち50枚を適当に選び出して,それを仮想空間に並べて取り合う,進化系バリアフリーかるたを紹介しよう何ぞとたくらんでおります。
 きっと,きちんと,取りやお手付きを判定してくれる,リアル競技かるたのトップ選手やら,公式審判の先生方が,活動に協力してくださる日も,近づいてきているような気がしています。
 さぁさ,皆様,3月13日からは,マスク着用も個人の判断となるそうですから,いろいろなこと,少しずつ再会させていきましょう。

令和5年1月5日 木曜日
 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 相変わらずコロナの影響が続く世の中ですが,少しずつWITHコロナを意識した取り組みの模索が進む今日この頃です。
 ずいぶんご無沙汰してしまいましたが,その間,冬眠していたわけでも何でもなく,猛烈な勢いでさまざまな模索を続けていました。
 その間に,中央小学校放課後かるた教室のお子様たちは,某国民的人気漫画の作者,あの有名漫画か先生から一生の思い出に残る素敵な時間をいただき,未来へのエネルギーをフル充電。
 南沢さんはとうとう100枚の札から任意に選ばれた50枚の札を使って,全盲者が楽しめる,一般の競技かるたに近い形の進化系バリアフリーかるたを開発し,自分自身が実験台になって,オンボロ借家の床に穴を開けんばかりにどったんばったんとやらかしています。
 ということで今年は力強くバリアフリーかるたの世界の再生を模索します。今年もよろしくお願いします。


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